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ソヴィエト戦記文学考

2013-08-31 21:13

よく美容関係の広告で「赤ちゃん肌エステ」などという売り文句を目にするけれども、あれはつまり赤ちゃんのようにおむつかぶれが起きやすくなったり、虫刺されに弱くなったり、食べ物がつくとほっぺたが赤く腫れたりするような肌にしてくれる、ということなんでしょうか。もしもそうなら止めておいた方がいい、とご助言申し上げます。特におむつかぶれは辛いですよ… コンスタンチン・シーモノフ『生者と死者』読了。ソ連の有名なジャーナリストであり文学者でもあったシーモノフによる、戦争をテーマとした三部作の1作目です。出版は1959年。いまだ大戦の記憶が生々しかった時期ですね。本作はソ連を代表する戦記文学の一つとみなされ、映画の原作にもなっています。 シーモノフ自身も従軍記者としてのキャリアを持っているだけに、極めて真実味のある内容でした。細部に至るまで地に足のついた描写。対象期間は開戦からモスクワでの反撃までという短いものですが、その分だけ濃密な味わいがあります。緒戦時では赤軍とソヴィエト社会が体験した大混乱の場面がこれでもかというくらい繰り返して現れ、読んでいて胸が痛くなるほど。
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